SIDECHAIN.ONE



「SIDECHAIN.ONE」(サイドチェイン・ワン)は、コンプレッサーのトリガーとなるサイドチェイン・フィルターを中心に構築された唯一無二のアナログ・コンプレッサーです。全帯域をカバーするフィルターからコンプレッサーのトリガーとなる周波数を正確に選択できます。必要な箇所だけを正確に作用させるための透明性が保たれており、残りの周波数スペクトラムに独自のキャラクターを与えることはありません。

特定の帯域を狙ったサイドチェインのプロセッシングは、今日のミキシングやマスタリングにおける標準的なテクニックになっており、ほとんどの場合、柔軟性と多用途性からDAW内のプラグインによって使用されます。「SIDECHAIN.ONE」は、このサイドチェイン・コンプレッションをモノ・ステレオに分けたMSプロセッシング上で使うことで生み出される特徴的なサウンドでこのアプローチのトレンドを牽引してきた中のひとり、グラミー受賞ミキシング/マスタリング・エンジニア、Luca Pretolesi(ルカ・プレトレシ)のワークフローにインスパイアされて作られました。サイドチェイン・コンプレッションをアナログ・ドメインのミックス、マスタリングに使えるだけでなく、レコーディングまで用途を広げることができます。好奇心旺盛に、大胆に、実験的に「SIDECHAIN.ONE」を探求してください。



機能



FREQUENCY FADER
サイドチェインの周波数は、全体域をカバーする2つのフェーダーで定義し、これらを使ってコンプレッサーのディテクターに送る周波数帯域を設定できます。上のフェーダーでディテクターが受信する最高周波数を設定し、下のフェーダーでディテクターが受信する最低周波数を設定します。これら2つの周波数の間が、コンプレッサーを動作させるトリガーとなります。矢印は、スタート・ポイントとフェーダーを動かす方向を示します。

BAND SELECTOR
バンド・セレクターは、「SIDECHAIN.ONE」のトリガーとなる周波数を選択します。各フェーダーはHigh、Mid、Lowのセレクター・スイッチと連動しており、これらは、「High = 緑、Mid = 橙、Low = 赤」に色分けされています。フェーダーのおおよその周波数帯はここで確認できます。





IN
ハードウェア・バイパス・スイッチのON/OFFを切り替えます。

LISTEN
サイドチェイン・イコライザー・パスに送られる音をプレビューできます。この機能を使って「SIDECHAIN.ONE」を高品質なハイパスまたはローパス・フィルターとして使用することも可能です。

LINK
2台の「SIDECHAIN.ONE」をリンクできます。チャンネルをリンクすると、ユニットは両方のチャンネルを同じようにコンプレッションします。どちらかのユニットのスレッショルドがトリガーされることに合わせて両方のチャンネルが同じようにコンプレッションします。このことから、LINK モードで動作する場合は、ユニットの設定を同一にするのが一般的です。ステレオ/MSで使用する場合においてもイコライザーはリンクされませんので同じ設定にして使用してください。

ACTIVE RATIO
コンプレッサーのレシオを決定します。
1:10 – HARD: もっともオーディオ的なコンプレッションが作用します
1:4 – MEDIUM: ここから始めるとよいでしょう
1:2 – SOFT: 非常にスムーズなコントロール

THRESHOLD
15dBから-44dBまで設定可能

ATTACK
0.1ms~120msまで設定可能

RELEASE
0.1秒から1.2秒まで設定可能

OUTPUT GAIN
0dBから10dBまで設定可能

INPUT XLR
XLRバランス接続

OUTPUT XLR
XLRバランス接続

リンク
TS接続

DC入力
110V〜240Vで使用可能な外部電源

ワークフローとテクニック
「sidechain.one」は、コンプレッションの新しいアプローチであり、これから新しいワークフローを切り拓いて行けるツールです。ここでは、あなた自身のワークフローやテクニックを見つけるために役立つほんの少しのアイディアを提案します。

Mid/Side エンハンスメント
MSでインサートされた2台のユニットをリンクし、出力ゲインでステレオ幅を拡大または縮小します。

ヒスノイズの除去
高音域にフィルターを合わせ、アタックとリリースの時間を非常に速くする。(レシオ1:2)

キックドラムの緊緩調整
低域にフィルターを合わせ、非常に速いアタックとリリースの時間を調整します。(レシオ 1:10)

バンドパス・サウンド
好みの帯域にバンドパスを設定します。


さらなる「SIDECHAIN.ONE」の使い方については、Studio DMIのビデオをご覧ください。


Episode 1

Episode 2

Episode 3

Episode 4

Episode 5

Episode 6




スタジオDMI(デジタル・ミュージック・イノベーション)
スタジオDMIは、サウンド・エンジニアリングにおける比類なきムーブメントとシグネーチャー・スタイルで知られるグラミー受賞ミキシング/マスタリング・エンジニア、Luca Pretolesi(ルカ・プレトレッシ)が具現化したブランド、米国ラスベガスのワールドクラスのスタジオ施設。



技術仕様

周波数特性:
40Hz - 15 kHz ± 0,09 dB
20Hz - 20 kHz ± 0,22 dB
増幅:0~+10 dB
最大出力レベル:(40Hz k3 -50dB) +22dBu
電圧単位:+/- 15V DC
電源: AC100-240V
使用電力:3,5W
寸法:B/H/T 483 mm (19") 44,2 mm (1HE) 135 mm
重量:1,15 kg
入力:対称
入力抵抗:⪴ 22kOhm
入力ダンピング:(15KHz) ⪴ -45dB
出力:対称
出力抵抗 ⪴ 80Ω
出力ダンピング(15KHz):⪴ -42dB
高調波 k3(+4dBu):40Hz(-61dB) /1kHz(-60B) / 6,3 kHz(-60dB)
ノイズフロア:( +4dBu出力時 at +10dB )、pGer ⪴ -79 dBqs ( CCIR 486 )、pFr ⪴ -84 dBq (帯域幅 10Hz - 30 kHz)


価格

製品名:Sidechain.one(サイドチェイン・ワン)
メーカー希望小売価格:オープン
実勢価格:330,000円(税別)

製品名:Sidechain.one Stereo Pair(サイドチェイン・ワン・ステレオ・ペア)
メーカー希望小売価格:オープン
実勢価格:700,000円(税別)
※2台のシリアル・ペアのセット